ガチな人、エンジョイな人


「周りがガチ勢で息苦しいです。どうしたらいいですか?」

質疑応答サービスの ask.fm にて、上記の質問が寄せられました。



ガチ勢/エンジョイ勢。

これまでドラクエをプレイしてきた中で度々目にすることのあった単語だ。その人の大まかなプレイスタイルを端的に表現したワード。ただ、ややもすると相手を揶揄するレッテルにも成り得、使いどころにはある程度の慎重さが求められる。

これらの定義は厳密に定められてはおらず、何を以てガチ/エンジョイとするかは個々人の尺度に依るものでしかない。ある人は自分の事をガチ勢と言うが、自分自身としては別段ガチ勢とは思わない。そういう認識の乖離から発生する「君はガチだ」「いやエンジョイだ」の下らない応酬が度々見受けられるが、不毛極まりなく甚だ見るに耐えない。当記事ではこの後『ガチ』『エンジョイ』の二語が乱れ舞いますが、それらの定義については貴方の思うところを当て嵌めて頂ければ結構です。

冒頭の質問に戻ろう。要約するとこうだ。

・質問者殿の回りには(質問者殿が定義するところの)ガチ勢に属する人が多い
・質問者殿は(質問者殿が定義するところの)ガチ勢ではない
・その状況に息苦しさを覚えている

つまり、質問者殿が少なからずストレスを感じているのは、周囲のフレンド達とのプレイスタイルの隔たりであると読み取れるのだが、ここで問題なのは、隔たりを埋めようとする『行為』がストレスなのか、或いはその『隔たり』自体がストレスなのかということだ。

前者であるならば、そりゃストレスなのは当たり前で、隔たりを埋めようなんてことは考え直した方がいい。ガチ勢/エンジョイ勢というのは何も伊達や酔狂でそれらに属している訳ではない。ガチにはガチに、エンジョイにはエンジョイに至るまでの背景が存在する。それは当人の性格だったり、職業だったり、家庭環境だったりするが、兎に角そういう因子が絡み合った結果、それぞれのプレイスタイルが確立され、属性が決定される。

これを無理に修正しようとすると、必ず何処かで歪みが生じてしまう。それが健康なのか、人間関係なのか、有意義な時間なのか、あるいはもっと別の何かなのかは分からないが、刹那的な欲求を満たすための対価としてはあまりに不釣り合いだ。

後者、隔たりそのものがストレスである場合。これはもう、こう言ってしまえば元も子もないのだが、考え方ひとつの問題である気がする。ここまで散々二分しておいてなんだが、ガチ勢/エンジョイ勢なんて二元論で語れる程、人というのはシンプルに出来ていない。ガチの中にも色々あるし、エンジョイだって然りだ。もっと言えば、ガチ/エンジョイは二律背反ではない。ある一面から見たらガチでも、別の角度から見たらエンジョイ、そんなガチ&エンジョイというのは普通に成り立つ。

にもかかわらず、一方的に「みんなガチばかりだな…」と決めつけてかかるのは、少々視野狭窄であると言えるのかもしれない。鍵が掛かっていて一見どうやっても開かなそうな金庫も、裏から見たら実は穴が開いている、そんな場合もある。一度その色眼鏡を外して別角度から見てみれば、意外な一面が分かったりするものだ。

その人が何故ガチなのかというと、貴方がガチだと認識しているからガチなのだ。先述したようにガチとエンジョイの明確な定義など無く、すべては考え方ひとつ。ガチだガチだと思っていたけど、こういう遊びにも付き合ってくれるんだな。必要なのはそういう余裕だ。何から何まで同じようにプレイするなんてのは土台無理な話なのだ。ほんの少しでもピントが合う瞬間があるのなら、それだけで十分なのではないだろうか。小生、その様に愚考いたします。



さて、上記を踏まえた上で、ではどうすればいいのか?という話ですが、相手が自分と同じステージに立ってくれる懐の広さを有しているかどうか。これを推し量る必要があります。どうやって?簡単です。誘ってみましょう。何処に?


井戸に。何故?考えてもみて下さい。

「井戸、来て?」

「w 行くわ」

どうです。特に何の意味もなく井戸に来てくれる人、それはもう掛け値なしに大事にすべき友であり、ガチ勢なんてジャンル分けの元、一線をひいてしまうには勿体無い、あまりにも尊い存在と分かるでしょう。ではもし来てくれなかったら?切ってしまえそんな奴は。貴方のフレンド枠を悪戯に圧迫させるだけの唾棄すべき空虚な存在です。井戸に足を運ぶ、それを無駄なシーンだと切って捨てる輩、どうせ前戯も適当なんだよ決まってんだよ得てしてそういうやつはよー!分水嶺としての井戸試し。アリだと思います。




私のフレンドたち。皆それぞれが私基準でのガチの者ですがどうでしょう。ツーといえばカー。こんな関係が構築されている私は、実に充足したドラクエライフを送っていると言えます。言えますが、それにしてもどうしよう、皆がこんなに素直に応じてくれるのは全くの想定外で、

「来て?」

「いまいそがしい」

「ファーwwwww」

チャンチャン、って感じで記事を締めくくるつもりだったのが完全に当てが外れました。本当に御し難い人たちです。大好き。とりあえず声かけちゃったけど実際ノープラン。折角ですし、私の超絶かっこいいドレスアップのお披露目も兼ねてピラミッドへ行きました。


勇者一行、そんな言葉がこれほど当てはまるパーティが嘗て存在しただろうか?それぞれのプロフェッショナル・アトモスフィアがとどまるところを知らない。左からスーパースター、魔法使い、旅芸人、僧侶になります。重装系旅芸人、そんなコンセプトの私のドレスアップは思いの外不評でした。嘘やろ?ガチ勢にはこのカッコよさが分からないのかな…


ピラミッド6層までしかやった事がなく7層以降は未知の領域───そんな私でもどうにかこうにかクリア出来ました。僕がガチになる瞬間、それは写真を撮る時。こんな臨場感溢れる一枚が撮れたのも、ひとえに画面左部で献身的に敵の攻撃を食い止める仲間たちの存在あってこそということ、その感謝を忘れてはなりません。


8層は正に死闘そのものであり、我々の力をもってしても二度全滅を喫することとなりました。トライアンドエラーの末、戦闘時のチャット禁止というルール(なけなしの世界樹で復活したプランさんがチャットに夢中になるあまりそのまま死ぬ、ということが三度繰り返された事でサワッチさんの怒りを買い、結果生まれたルール。そう、彼はチャットガチ勢)を設けることで漸く勝利をもぎ取ることに成功。デッドラインを潜り抜けた我々はまた一つ絆を深めたと言えます。

輪をかけて難度が高いとされる9層へのトライは時間の都合上持ち越しとなりましたが、彼らと一緒なら或いはそこも突破できるんじゃないか?そんな予感をさせる戦いでした。人はこれを只の寄生プレイと言うかもしれませんが、それはそれで良いと思います。寄生とは共存共栄の方法であり、ガチとエンジョイのある意味では理想的な関係と言えるのではないでしょうか。と、口先で自分の行動を正当化するのが私のスタイル。

「ぺけちゃん、結構ガチでいい装備してんのなww」

ガチとエンジョイの差なんて、存外大したことないものです。

おわり。
スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

>何から何まで同じようにプレイするなんてのは土台無理な話なのだ。
>ほんの少しでもピントが合う瞬間があるのなら、それだけで十分なのではないだろうか。

同感です^^

きっとそのピントは井戸に合ってるんでしょうねw

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

井戸や非常階段や屋上や夜のマンション裏などは
それだけでリビドーがミラクルブーストするので
黄金聖闘士の拳よりも速く馳せ参じる次第で御座います。

ぺけさんの旅装備がガチだったので借りました。
重装備ドレアよかった///

▼モモさん

僕らの絆は井戸よりも深い!

> >何から何まで同じようにプレイするなんてのは土台無理な話なのだ。
> >ほんの少しでもピントが合う瞬間があるのなら、それだけで十分なのではないだろうか。
>
> 同感です^^
>
> きっとそのピントは井戸に合ってるんでしょうねw

▼非公開さん

おおご本人様!
大喜利のお題ばかりが届くask.fmでちゃんとした質問(相談?)は珍しかったので
私なりの考えを書かせていただきました!楽しんだもの勝ちですね、何でも!

▼エローマ法王さん

1秒間に1億回駆けつけてきてくれるんですか…リビドーもここまで来ると天晴という他ない

> 井戸や非常階段や屋上や夜のマンション裏などは
> それだけでリビドーがミラクルブーストするので
> 黄金聖闘士の拳よりも速く馳せ参じる次第で御座います。

▼メメタァさん

さすがメメさん、目が肥えてらっしゃる…!

> ぺけさんの旅装備がガチだったので借りました。
> 重装備ドレアよかった///
RecentEntry
Comment
Category
EntryArchives
Ranking
Search